時々ふと思い出す
昔々のことでした。
高校生の頃、教育実習にきていた綺麗なお姉さんが、将来は学校の先生になるんだとキラキラした瞳で語ったのに、「なれなかったらどうするの?」と聞いたことがある。
質問した級友はドン引き、お姉さんも言葉を失っていた。
今でも時々思いだしては、なんて嫌なガキだ……と自己嫌悪に陥る出来事のひとつです。
素朴な疑問だと思うし、もし……を想定することは間違いではないと思うが、あれは言わなくてもよかったことだし、言ってはいけなかったことだろう。
まして私は彼女のことが好きだったのに、なぜあんなことを。いやむしろ、好きだったからなのかもしれないが。教え方もうまかったのに、本当になぜあんなことを。
最近とみによく思い出すのはなぜか。
それは生き方と死に方について考えるようになったせいかもしれない。
生まれてきたからには死は決定づけられているわけだが、死に方にはたぶん色々ある。
いろいろあるけど、大別して「病気で死ぬか」「事故で死ぬか」がほぼほぼを占めているんじゃないかと思っている。大多数の人間は、このどっちかで死ぬと思う。
大事にしたいのは、死ぬまでの生き方なわけですが、生きることは仕事ととても密接に関係しているだろう、と。うーん。生きることは、お金と直結していると思うが、お金は仕事と密接な関係にあると思う。
いまやっと、貯金をできる給与がもらえるようになった。危機感を持ったから、生活を見直したせいもあるかもしれない。
前職でももしかしたら、本当は同じくらい貯金できたのか……と考えるが、絶対に無理だね。
生活コストの縮小には限界がある。ここが同じなら、稼いでる方が貯まるに決まっている。稼いだ分使えばもちろん貯まらないが。
楽しくておもしろい好きな仕事、では死ぬまで生きることはむずかしかった。年齢を重ねれば重ねるほど、切られる不安が増していく。年齢を重ねても、不安を軽減してくれるほど給与があがることもない。
楽しくておもしろい好きな仕事をしているうちに死ねるなら、私的にはさして問題なかったが、病気で死ぬならおそらく療養のうちに切られただろう。
生きていくって大変だなぁと思う。いやほんと、生きていくって大変だよね。
前職の、辞める前の数年は、やたらと刹那的快楽的になっていたように思う。先のことを考えないように、将来(老後)から目を背けていた。一見楽しげに見えても不健全だったなぁと思う。
他の人ってどのくらい老後のこと考えてるんだろう。そんで、いつから老後のこと考えるんだろう。私は遅かったと思うけど。
てか、あれだな、義務教育のうちにライフプランとか税金とか社会保障のことについてちゃんと勉強したかったわ。死ぬまで生き抜くための基本のき、だったぜ。